世間では5Gの話でもちきりです。
現在4Gですが、5Gの世界になると社会・経済・生活などが一変するとの論調で、メディアや企業で5Gの将来性について沸き起こっています。
これまでも5Gについては断片的で包括的な情報はありましたが、ここにきてようやく全貌が浮き彫りになった感があります。
ということで、5Gの世界になると社会・経済・生活・医療・交通がどう変貌していくのかに解説します。
特に、5G社会で、個人の暮らし、個人のライフスタイルはどう変わっていくのか、に主眼を置きたいと思います。
5Gの超高速大容量ネット通信によって世界と人類はつながるということです。
僕の結論は、5Gの世界は「個の時代」がより鮮明に強力になる時代になるでしょう。
それでは行きましょう、5G世界の衝撃を紐解く、「個の時代」がより鮮明に強力になる時代と予想、GAFA(ガーファ)の次のプラチナ企業の勃興となるか!?
目次
5Gの基礎
まずは5Gとは何かについて概略をつかんでいただきましょう。
5Gとは、5th Generation 第5世代移動通信システム といいます。
4Gと比較して、5Gの革新性はこうです。
■(2)同時に接続できる端末数が100倍
■(3)10分の1の低遅延
(1)超高速大容量技術で、数ギガの映画のダウンロードも数秒ですんでしまう。
(2)スマホとパソコンで、家電・自動車・製造設備などあらゆるモノがつながり、多機能化・自動化が可能になる。
(3)低遅延化により遠隔でもリアルタイムに情報収集ができ、操作も可能となる。
もうすでに我々は第4世代を経験し、来年あたりから本格的な第5世代に突入していきます。
日本では、2019年9月のラグビーワールド杯で5G試験サービス開始、2020年には商用サービスを本格スタートする計画でいます。
具体的な5Gの革新性については次の「5Gは第四次産業革命?」でどうぞ。
5Gが第四次産業革命と言われる理由
歴史の教科書でも学んだ人類の産業革命。
■第二次産業革命 電力を用いた工場での大量生産重工業と化学技術の革新
■第三次産業革命 デジタル革命による頭脳産業時代
5Gが人類にもたらすインパクトは第四次産業革命に匹敵するといわれています。
(1)その理由のひとつは、IoTという言葉で代表される、ありとあらゆるものがインターネットでつながる世界。
今でもスマホで家電製品がつながるライフスタイルはどんどん進んでいますが、車や生産現場や病院や教育など、ありとあらゆるモノが通信でつながっていきます。
(2)理由のふたつめは、5G超高速化によって、情報系はいうまでもなく、金融・製造・医療に時間の通信遅延(タイムラグ)がなくなることです。
世界の裏側の行為が瞬間で世界中に伝わる世界。
昔ドイツのエンジニアとメールのやりとり(仕事)をやっていたとき、ドイツと日本では数分間かかっていた時でも当時はスゴイと感嘆した時代が懐かしいです。
ダビンチという先端医療機器(手術ロボット)によって、優秀な医師が世界のどこでも難手術を行えるのはすでに実現されています。
通信のタイムラグがなくなるということは自動運転化技術の実現可能性が高まることを意味します。
走行中の車を遠隔で停止させるのにタイムラグがあればそのあいだ車は進んでいることになり事故の確率が高くなるのを、時間遅延がなくなれば急停止できることになります。
10分の1の低遅延化により、急停止に30センチの距離が進むのに対し、急停止に3センチしか進まないということです。
5Gの出現と進歩により、4G時代の申し子アップル・グーグル・フェイスブック・アマゾン(※)に取って代わる、新たな産業革命によるスター企業が続々と生まれるでしょう。
※GAFA(ガーファ):グーグル(Google)、アップル(Apple)、フェースブック(Facebook)、アマゾン(Amazon)
5G商用サービス開始による実現化へのスケジュール
各国の現在の動きはこうです。
■中国 今年中に中国内で運用を開始予定。
■韓国 5Gを使ったスマートフォンの実用開始。
■日本 2020年東京オリンピックで5Gを使う商用サービスに向けてテスト中。
その他の国、ドイツ、フランス、スイス、フィンランド、チェコ、サウジアラビア、オースオラリア、カタール、イギリス、スペイン、ポルトガル、、、世界各国で、5G商用サービスを開始か予定をしてます。
2019年は5G元年、2020年は5G実用化、2021年は5G普及、となるでしょう。
と書きましたが、莫大なコストが必要なため、2021年に5G普及は当たるとして、各家庭レベルへの浸透まではそこから数年かかるかもしれません。
次世代無線通信網を構築するために、4G基地局よりはるかに多い5G基地局が必要だからです。
ただし、それも技術革新で安価で高機能な5G発明により、普及に拍車がかかる可能性も高いです。
5Gの覇権をめぐる中国とアメリカの対立
「5Gを手中に収めれば世界を支配できる」
5Gの覇権をめぐりアメリカ枢軸国が中国のファーウェイ・ZTEを排除する理由です。
「中国企業の台頭を許してはならない、アメリカファーストだ」
アメリカは5G技術覇権を絶対に譲らない覚悟、実に分かりやすい構図です。
5G世界では、従来の分野から新しい新分野が出現します。
遠隔医療、自動運転、監視システム、無人店舗、無人工場、、、世界の経済規模が今よりも桁違いに拡大します。
世界覇権を国是とするアメリカは猛烈に中国を叩きに行くでしょう。
中国は妥協しながらもアメリカの猛撃をかわしながら上手に立ち回っていくと、個人的には思ってます。
日本はアメリカ包囲網の一員ですが、中国とも密接な経済関係にあり、立ち回りが難しいところがあります。
2G時代にNTTドコモでかつては世界の王者だった日本、アメリカに叩かれました。
中国とアメリカの対立をみるに、それはかつて日本が歩んだ茨の道だったことを思い浮かべます。
5G世界では、特定の分野で日本の返り咲きを期待する次第です。
5Gコミュニケーション変革で「個の時代」へ
以上で5Gの世界が大きく人間社会を変えることがお分かりなったことでしょう。
人類の行く末までを変えてしまう5Gの世界、それでは個人の単位ではどうなるのか?
そうです、一番知りたいのは、個人レベルでの変化ですね。
3Gから4Gに移行した時も、「なんとなくそうなっている」くらいの感覚レベルでした。
みんなが4GスマホをもってSNSや動画やアプリで楽しんでる。
ツイッターやYouTubeやFACEBOOKの爆発的な普及。
4Gが個人発信時代の黎明期とすれば、5G超高速大容量のネット通信によって、本格的な個人が発信する時代に突入、と思ってます。
つまり5Gの世界は「個の時代」がより鮮明に強力になる時代になるでしょう。
思えば、1980年代はショルダーフォン、1990年代は個人携帯、2000年代はアイフォン、2010年代は個人スマホ、2020年代は5G世界。
こう俯瞰すると、個人と世界がどんどんつながっていく変化が見て取れますね。
ここ数年のうちに、5Gスマホの画期的な次世代機が発明され、個人が発信する「個の時代」はもうすぐそこです。
と個人的に予想してみましたが、案外「なんとなくそうなっている」感覚レベルでコトは進んでいくのであろうとも思ってます。
確実に言えることは、5Gによるコミュニケーションの大きな変革が起こる、ということです。
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