中国でのスキミング被害が、僕に関係するグループ会社で起こりました。
以前に書いたこちらの記事、【スキミング対策】海外に出る前に知っておくべき、クレジットカードのスキミング被害を防ぐ9つの知識
この記事でも述べましたが、やはり海外でのスキミング被害が後を絶ちません。
ここでは、実際の体験情報を基に、いかにクレジットカードのスキミング被害を防止できるかについて論じたいと思います。
少しでもご参考にしてください。
目次
【中国でのスキミング被害】事件の概要はこうだ!(1)
場所は、中国の上海です。
被害体験内容を箇条書きにします。
●10月に中国の上海に出張、ホテル宿泊代をクレジットカードで支払いました。
●チェックインの際は、デポジット(預託金)としてカードをホテルスタッフへ手渡し、ホテルスタッフはカウンターの下にある装置で処理しました。
●チェックアウトの際は、ホテルスタッフへ直接クレジットカードを手渡しをし、ホテルスタッフはカウンター下の装置で処理しました。
●その支払いの時も、ホテルスタッフ側に怪しい動きは全く見受けられなかったとのことです。
●ところが、日本へ帰国した後、クレジットカード会社から連絡がありました。
「11月某日、海外のインターネットサイトで、クレジットカードが不正に使用された形跡があるので、確認したい」
●全く身に覚えがなかったため、クレジットカードの停止処理を行いました。
●その後も、使ったことのない支払い明細を受信しましたが、クレジットカードは既に停止処理をしており、被害は発生しませんでした。
●なんと、その不正利用件数は、トータルで50件ありました。
【中国でのスキミング被害】事件の概要はこうだ!(2)
●中国への出張期間中は、ホテル宿泊代以外にクレジットカードを使用しませんでした。
●もっとも、そもそも持参したクレジットカードは、今回の出張以外で使用したことがなく、ホテルでチェックアウトの際の精算時にスキミングされた可能性が高いのではないかと。
●ホテルは海外現地法人が予約したもので、会社が推奨するホテルでした。
●このホテルは、会社から多数の日本人出張者が利用しています。 が、これまでこのホテルからのスキミング被害はなく、今回被害者と同行した人にスキミング被害はなかったとのことです。頻繁にやるよりも、ある頃合いを図って、狙ってスキミングされたのでしょうか?
結局、カード不正使用額の合計は、約50件の約50万円。
全件全額、クレジット会社で支払の停止措置がなされました。
【中国でのスキミング被害】スキミング対策はどうすればよいか?
キャッシュレス化の動きに逆行しますが、自分の身は自分で守るしかありません。
以下に書いていることは現地で100%できません。可能な範囲で対応しましょう。
■海外ではコーポレートカード(会社側が手配しているクレジットカード)もしくはデビットカードを使いましょう。
■クレジットカードの利用については慎重に場所と場合を選択しましょう。信用できるホテルや店以外ではクレジットカードを使用せず、可能な限り現金で支払いましょう。
■クレジットカードの利用に際しては、目に見えるところで相手側の処理と対応を確認しましょう。
■磁気テープ(サインで照合)はスキミングされるリスクが高く、ICチップ(暗証番号で照合)読取装置が設置されている場所を選びましょう。
■クレジットカードにはICチップの有無にかかわらず磁気テープ情報も搭載されており、IC読取装置が設置されていても情報を盗むために磁気取引に誘導する場合もあるので注意しましょう。
■スキミングは、店側の従業員個人による不正も考えられますが、店側のセキュリティ管理の甘さからウイルスや不正装置を仕掛けられ、自動的に犯罪組織にデータ送信される可能性もあります。 有名ホテルやレストランであっても注意を怠らないようにしましょう。
■クレジットカード利用明細はこまめに確認し、不正利用があったら、直ちに連絡しクレジットカードの停止処理を行いましょう。
■クレジットカードが不正利用された場合の被害補償について確認しておき、スキミング等の事件に際して、クレジットカードの失効手続き等が迅速に行えるよう、予めクレジットカードの緊急連絡センターの電話番号をメモし、常時携帯、確認できるようにしておきましょう。
一般社団法人日本クレジット協会 http://www.j-credit.or.jp/security/ の公式サイトがたいへん参考になります。一読をお勧めします。
【中国でのスキミング被害】補足情報
クレジットカードのスキミング被害の補足情報です。
まったく身に覚えのないところでスキミングされ、犯罪に使われるのは時間が経過し、遠く離れた場所での犯罪になりますので、初動動作や基本知識が重要になります。
海外でのクレジットカードの使用については、こちらも補足として注意喚起しましょう。
◎クレジットカードを装置で処理した後、「このクレジットカードは利用できません」と言われました。
このような場合、スキミング被害に遭ったとして、即刻クレジットカード会社に連絡して確認しましょう。
◎クレジットカード会社の規約に従って、暗証番号は設定と管理をしましょう。
被害に遭って補償を受ける際、暗証番号の設定・管理について瑕疵(かし)がある場合、被害の補償が受けられなくなります。
クレジットカード会社の規約等しっかり確認しましょう。
あわせて読みたい【スキミング対策】の過去記事
以前に書いたこちらの記事も参考にしてください。【スキミング対策】海外に出る前に知っておくべき、クレジットカードのスキミング被害を防ぐ9つの知識
個人的にまだこのようなスキミング事故に遭ったことはありません。
100回以上は海外に行った割には、つくづくラッキーだと思います。
上に述べたスキミング対策について、事前の準備や現地での対応は正直難しいと思います。
最低限、クレジットカード会社への非常時の電話番号のメモは携帯しておいてください。
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